海外送金に暗号資産(仮想通貨)がおすすめな5つの理由

2022年3期の世界送金価格レポートによると、200ドルにかかる海外送金コストの世界平均は約6.30% です。一部の方法では最大10%のコストがかかる場合もあります。

急速に進化するデジタル経済では、効率的な海外送金に対する需要が高まっています。海外送金は、従来の決済システムは制限があり、高額な手数料、複雑な規制、長い処理時間を伴い、企業にとって大きな課題となっていました。

幸いなことに、暗号資産は実行可能な代替手段として登場し、海外送金および受け取りを行うための安全かつ効率的かつ費用効果の高いオプションを提供しています。

国際決済における暗号通貨の利点を詳しく掘り下げ、国境を越えた取引の迅速化と効率化を求める企業に暗号資産がどのようなメリットをもたらすかを探ってみましょう。

海外送金に暗号資産(仮想通貨)は使えるのか?

暗号資産(仮想通貨)には本質的に国境がなく、法定通貨のような地理的な制限がありません。暗号化を使用すると、誰にでも直接送金できるため、ピアツーピア (P2P) 送金に便利です。したがって、友人、家族、同僚など、別の国に住む誰にでも暗号資産を簡単に転送できます。

それだけでなく、国境を越えた支払いに暗号資産を使用することは、B2B および B2C の送金にもメリットをもたらします。Pymnts.comの調査によると、多国籍企業の約 58% が支払いに少なくとも 1 つの暗号資産を使用しています。JuniperResearchはまた、B2B海外送金における暗号資産の支払いが2024年末までに4兆4000億ドルを超える可能性があると示唆しています。

これは、企業が国際的な支払いと決済のためにブロックチェーン技術と暗号資産を統合していることを示しています。したがって、ビジネスで暗号資産による支払いを選択して、従来の支払いシステムの非効率性を軽減することができます。

暗号資産(仮想通貨)で海外送金を行う方法

国際取引に暗号資産(仮想通貨)を使用するのは非常に簡単です。別の国に住んでいる人に送金したい場合は、法定通貨で暗号資産を購入できるbitflyer、Coincheck、Binanceのような暗号資産取引所に登録し、サービスを利用する必要があります。

暗号資産取引所で購入した暗号資産を保管するには、 MetaMask や Phantom などの安全な暗号資産ウォレットが必要です。暗号資産ウォレットを作成したら、銀行振込またはクレジット カードで取引を行うことで、「オンランプ」を通じて暗号資産を購入できます。

その後は、送金先のウォレットアドレスが必要になります。送金先(受取人)からウォレットアドレスを教えてもらい、暗号資産をそのウォレットアドレスへ転送して完了します。その後、都合に応じて、受け取った暗号資産がビットコインであれば、イーサリアムに交換したり、法定通貨に変換したり自由にできます。

暗号資産のボラティリティ(価格の不安定)の高さが暗号資産を使った海外送金に影響を与えるのではないかと多くの人が推測しています。

しかし、実際にはそうではありません。現在、ボラティリティの問題を解決するための代替手段は数多くあります。

海外送金にて暗号資産支払いを行う方法は、USDT(テザー)など法定通貨に裏付けされたステーブルコインを使用することです。他にはUSDC(ユーエスディーコイン)、DAI、または BUSD トークンなどのステーブルコインもあります。

これにより、ボラティリティ(価格の不安定)による心配は全て解決されます。

暗号資産(仮想通貨)のオンランプとオフランプとは何か?

暗号資産(仮想通貨)のオンランプ取引とオフランプ取引を知ることは、暗号資産での海外送金を行う為に重要です。これらのサービスは、ユーザーが法定通貨から暗号資産へ、またはその逆に切り替えるためのスムーズな取引を実現させます。

「オンランプ」プラットフォームは、暗号資産取引所の事で、法定通貨と暗号資産の交換を容易にします。これらのプラットフォームを通じて、法定通貨を使用して同量の暗号資産を購入できます。オンランプは、法定通貨を介して市場への簡単なアクセスを提供するため、初心者が暗号資産に参入することを可能にしますが、すべての暗号資産ユーザーにとって重要です。

一方、オフランププラットフォームを使用すると、暗号資産を法定通貨(現金)に換金できます。これらは、オンランプのプラットフォームとはまったく逆です。オフランプは、ユーザーが自分のデジタル資産を現金化し、お金と交換できるようにするために必要ですが、これは依然として世界的に主流の支払い手段です。OTC・相対取引が当てはまります。

海外送金に適している5つの理由

1. 仲介業者を介さない

従来の決済方法の最大の課題の 1 つは、多くの取引仲介者が関与することです。SWIFT などのグローバルな銀行ネットワークは、国際的な支払いと送金の処理に使用されます。つまり、支払いを直接送信したり、取引プロセスを自動化したりすることはできません。

暗号資産(仮想通貨)は、より俊敏なシステムを提供することで、この問題の解決策を提供します。それにより、あるウォレットから別のウォレットへの直接ピアツーピア (P2P) 転送が可能になります。暗号資産での海外送金には仲介者が存在しないため、取引の遅延が最小限に抑えられ、プロセスが高速化されます。これにより、多国籍企業の B2B 送金にとってより便利なオプションになります。

2. 最小限の取引手数料

デジタル資産は、安価な海外送金手段でもあることが証明されています。従来のシステムを介した国際決済に仲介業者が関与するため、送金コストが増加します。2022年3期の世界送金価格レポートによると、200 ドルの送金の世界平均は約 6.30% です。一部の方法では最大 10% の費用がかかる場合もあります。そのため、たとえ少額の送金であっても、通常はより高い手数料が請求されます。

仲介者を通さずに暗号資産を送信すると、海外送金の全体的なコストを削減できます。Deloitteの推定によると、海外送金での従来のコストが暗号資産により40%-80% 削減される可能性があります。暗号資産取引取引所のほとんどは、はるかに低い手数料を提供しています。ほとんどの暗号資産取引所の手数料は取引の1%未満であり、日常のニーズに合わせた費用対効果の高いオプションを提供してます。

3. 透明性の向上

暗号通貨の送金はブロックチェーンに基づいており、トランザクションのための分散環境を提供します。分散台帳テクノロジーは各取引の記録を保持するため、取引の透明性が高まります。また、双方の資金が安全に送受信されることを保証します。

ユーザーのセキュリティを確保するだけでなく、ブロックチェーンの透明性を利用して規制を遵守することもできます。規制当局は送金を簡単に監視して違法行為を排除できます。KYC を使用して、規制当局は暗号資産が犯罪に使用されないようマネーロンダリング防止法を施行する可能性があります。さらに、当局が課税を処理できる合理化された金融システムを提供できます。

ただし、暗号化コンプライアンスを維持するためのブロックチェーンの使用はまだ主流ではありません。世界の金融当局は、コンプライアンスを確保するためにブロックチェーンを使用することに依然として抵抗している。これが、暗号資産が違法行為に使用されることがある理由の1 つです。

4. 早い送金速度

従来の銀行を通じて送金する場合、海外送金には 5 営業日、場合によっては 10 営業日かかる場合があります (お住まいの地域によって異なります。EUは米国よりもはるかに早いです)。

送金人と受取人の間には多数の仲介者(送金元・中継・受取銀行)が存在するため、取引に時間がかかります。これは、円滑なキャッシュフローを必要とする企業にとっては弊害になるでしょう。

利点は、暗号資産が支払いを高速処理することでこの問題を解決できることです。仲介者を排除することで、送金者と受取人間の送金に直接取引をもたらし、数秒～数分で完結します。これは、銀行の営業時間や第三者による不必要な遅延を待つ必要がないことを意味します。

5. 通貨換算の不要化

海外送金を行う際に暗号資産を選択するもう 1 つの理由は、通貨換算を行う必要がなくなることです。国間で法定通貨を送金する場合、さまざまな支払いチャネルの変動する為替レートを考慮することが不可欠です。

一方、暗号資産を利用する場合は、変換について心配する必要はありません。例えば日本からタイにビットコインを送金する場合、単純明快に、両サイドともビットコインになります。また、ほとんどの銀行が請求する追加の通貨換算手数料も節約できます。

暗号資産(仮想通貨)での海外送金が世界経済を変革

暗号資産(仮想通貨)は、企業にとって国境を越えた支払いに関して効率的で費用対効果の高い選択肢として人気が出ています。直接ピアツーピア送金、最小限の取引手数料、透明性の向上、即時送金、柔軟性などの利点を備え、海外送金や決済にブロックチェーン技術と暗号資産を統合する企業が増えています。

この革新的なアプローチの未来は明るいでしょう。暗号資産の成長と普及の可能性は大きく、将来の金融情勢において重要な役割を果たすことが期待されています。私たちが前進するにつれて、暗号資産(仮想通貨)が従来の金融業界を破壊し続け、企業に国境を越えた取引における柔軟性と費用対効果を提供し続けることは明らかです。