なぜ海外へ投資する? 資産をバランスよく分散投資する重要性

近年、日本国内で預金封鎖の不安、世界経済のグローバル化が進む中で、海外投資と資産分散がますます重要性を増しています。単一の市場や国に依存せず、リスクを軽減し、チャンスを広げるために、これらの手法を活用することは、投資家にとって賢明な選択です。本記事では、海外投資と資産分散の重要性について詳しく探ってみましょう。

海外へ投資する意味は、結論から言うと、大きな損失を避けるためには、さまざまな資産に分散投資することが重要になります。

目次

分散投資の重要性

分散投資とは

分散投資とは、異なる資産クラスや市場など投資対象を広く分散させることによって、偏ったリスクをとることなく、リスクを軽減し、資産の安定性を高めるための重要な戦略です。

「卵を1つのカゴに盛るな」という格言が投資の世界には存在します。

例えば、たくさんの生卵を一つのカゴに入れている状況を想像してみてください。

もし、そのカゴが転覆した場合、全部の生卵が壊れてしまうでしょう。

しかし、異なるカゴに分けて別々の場所に保管していれば、一つのカゴが転覆しても、他のカゴの生卵は無傷のままです。

分散投資はこの考え方に基づいており、資産を異なるカゴ(投資対象など)に分けて配置する手法です。言い換えれば、何か予期せぬ事態が発生して投資対象の価値が急落しても、全資産を失うような大失敗を防ぐためのアプローチです。

もし投資対象の価値が急落しても、適切に分散していれば資産は保持され、他の投資で損失を埋め合わせる可能性があります。

特に、まだ投資対象を選ぶための知識や経験に自信が持てない初心者の場合、分散投資を行いリスクを最小限に抑え、失敗しても影響を受けにくい状態を維持することが重要です。

分散のパターン

分散のパターン1. 銘柄による分散

「分散投資」と聞くと、多くの人にとって最初に思い浮かぶのが、「銘柄の分散」でしょう。

株式投資の場合、A社の株だけでなくB社の株も保有することを想像してみてください。重要なのは、投資資金を単一の商品に集中せず、複数に分散させることです。

もしA社の株にだけ投資していた場合、A社が倒産すれば投資額は全て失われます。しかし、別のB社にも投資していれば、資産は減少するかもしれませんが、全てを失うことは避けられます。

なお、同じ分散投資でも「AとBだけ」ではなく、「AとBとCとD」といった多くの銘柄に分散させることで、リスクをより効果的に抑えることができます。

分散のパターン2. 資産による分散

「資産の分散」は銘柄の分散よりも広い概念です。例えば、「株式」「債券」「不動産」「金」などは全て資産として捉えることができます。先述の「A社やB社」は異なる銘柄ですが、株式としての属性では同じ資産といえます。

資産の分散を実行する方法には、次のようなものがあります。

  • 預貯金だけに依存しないように、投資を始めてみる
  • 既に株式投資を行っている場合、債券投資にも挑戦する
  • 債券を中心に取引される投資信託を持っているなら、他の商品の投資信託にも新たに投資する
    など

分散のパータン3. 地域による分散

投資する地域(エリア)を分散させることも有効です。投資地域は大まかに「日本国内」または「海外」の2つに分けられますが、海外では「アメリカ」「中国」などの個々の国や、「欧州」「オセアニア」などのエリア、「先進国」「新興国」といったカテゴリにさらに分けられます。

現在、「日本株+日本国債」というポートフォリオを持っている場合、米国株にも挑戦してみるか、世界全体をカバーする投資信託を購入することで、投資地域を広げることができます。

また、「円」だけでなく「ドル」など複数の通貨を保持することも資産を分散させる方法の1つです。

分散のパターン4. 時間による分散

適切な投資タイミングを見極めるため、また複数回に分けて投資する「時間の分散」も有効です。

投資で収益を上げるためには、適切な投資対象の選択だけでなく、正しいタイミングで投資することが非常に重要です。しかし、株式や投資信託などの価格は日々変動します。適切なタイミングを逃すと、高値で購入し低値でしか売れない状況になり、大きな損失を被る可能性があります。そのため、一括投資ではなく、少額を複数回に分けて投資することでリスクを分散させることができます。

特に、毎回一定額を自動的に投資する「積立投資」は、簡単に時間分散を実行できるため、おすすめです。これは「ドルコスト平均法」とも呼ばれ、幅広く用いられる投資手法です。

分散投資における注意点

例えば、日本の持ち家、日本の銀行口座、円預金、日本株。

すべての資産が円建てであるという点において、こうした資産の持ち方は、資産を評価するという観点からは、円に集中していると言えるでしょう。一つの出来事で全ての資産を失う可能性があります

「とにかく複数の投資先を持てばいい」という考え方ではないことを理解しておくべきです。

海外投資の重要性と魅力

1. 国・通貨リスクの分散

卵を一つのかごに入れることは、万が一そのかごが落ちて割れた場合、全てを失うリスクがあります。同様に、投資も単一の市場や資産クラスに偏ることなく分散させることで、特定のリスクに対する耐性を高めることができます。

例えば、ある国の経済が低迷する場合でも、他の国や産業への投資が保護となり、全体的なポートフォリオのリスクを低減するのです。

海外投資により、通貨リスクをヘッジすることも可能です。為替相場の変動は投資のリターンに大きな影響を与えることがありますが、複数の通貨に分散投資することで、特定の通貨の変動によるリスクを軽減することができます。

2.高利回りと資産の安定性

海外投資は新たな成長市場や産業にアクセスする手段を提供します。世界の異なる地域や国々には、成長著しい経済や新興産業が存在し、これらに投資することで、リターンの機会が広がります。

特定の地域や産業の景気に左右されることなく、ポートフォリオのバランスを保ちつつ成長の可能性を追求できるのです。

異なる市場や資産クラスへの分散投資により、ポートフォリオ全体の安定性が向上します。例えば、株式だけでなく債券や不動産、商品にも投資することで、異なるリスク・リターンプロフィールを持つ資産を組み合わせることができます。これにより、市場の変動に対するより堅固なバリアを築くことができるのです。

3. 法律や税制

国ごとに異なる法律や規制の変更が投資に影響を及ぼすことがあります。しかし、異なる国に分散投資することで、特定の法的変更によるリスクを分散し、対応しやすくなります。

日本より、税金が低い又は非課税の国もあり、条件が適せば大きな優遇が受けられます。

最後に

海外投資と資産分散は、投資家にとって重要な戦略です。リスクの軽減、成長チャンスの拡大、通貨リスクのヘッジ、資産の安定性の向上など、数多くのメリットが存在します。

ただし、適切なリサーチと計画が必要です。自身のリスク許容度や投資目標に基づいて、バランスの取れた資産計画を構築し、将来の安定と成長を目指しましょう。

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